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虚構世界はなぜ必要か?SFアニメ「超」考察
第12回 量子論的な多宇宙感覚/『涼宮ハルヒの消失』『ゼーガペイン』『シュタインズゲート』(2)

虚構世界はなぜ必要か? SFアニメ「超」考察 12月 07. 2016

つまり、『涼宮ハルヒの消失』という物語は、長門有希の決断やキョンの決断をめぐる物語というより、二つのあり得る世界が「現実」という唯一の座を奪い合っている物語と言えそうです(二つの世界の勝敗を判定するのは、偶然なのでしょうか、ハルヒなのでしょうか)。その時に登場人物たちは、「いま・ここ・わたし」として、出来事についての情報を単線的な順路に沿って知って行く、一つの視点にすぎないものになるでしょう。

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