0 0 憲法学の散歩道 2月 01日, 2024 長谷部恭男 憲法学の散歩道第37回 価値なき世界と価値に満ちた世界 フィリッパ・フットは、アメリカ合衆国のグラヴァー・クリーヴランド大統領の孫にあたる。オクスフォードのサマヴィル・コレッジを卒業した彼女は、同コレッジで長く哲学を教え、カリフォルニア大学をはじめとするアメリカの諸大学でも教鞭をとった。 彼女が1958年に公表した論文に、「道徳的議論」がある。論文の冒頭で、彼女はリチャード・ヘアの指令主義(prescriptivism)を取り上げている。…… もっと読む
0 0 掌の美術論 1月 23日, 2024 松井裕美 掌の美術論 第12回 セザンヌの絵に触れる――ロバート・モリスを介して(後編) 制作中の画家の身体の動きを知る手がかりとなるのがく筆触タッチである。具体的な作品として、ここではオルセー美術館にあるセザンヌの《サント・ヴィクトワール山》(図3/strong>)を見てみよう。 もっと読む
0 0 連載・読み物 1月 22日, 2024 管啓次郎 コヨーテ歩き撮り#194 宝石箱のような美しさ。すべて生きた蝶のさなぎです。羽化を待って眠っている。 The breathtaking, gem-like beauty of the live butterfly chrysalises. They are sleeping, waiting for the moment to emerge. もっと読む
0 0 連載・読み物 1月 09日, 2024 管啓次郎 コヨーテ歩き撮り#193 コスタリカの森に行くと、さっそくともだちが会いにきてくれた。コアティ。飼えばよくなつくらしい Almost on arriving at the forest of Costa Rica, this wild friend came to see me! It’s a coati. It can become very tame. もっと読む
0 0 掌の美術論 12月 27日, 2023 松井裕美 掌の美術論 第11回 セザンヌの絵に触れる――ロバート・モリスを介して(前編) 諸芸術を比較する「パラゴーネ」と呼ばれる議論が、美術史には存在する。なかでも、彫刻と絵画の優劣を競うパラゴーネは、触覚と視覚、形態と色彩、物質性と虚構性とのあいだの対立軸をめぐり繰り広げられてきた。そのなかで彫刻に軍配をあげるのにたびたび重要な役割を割り当てられるのが、盲人である。彫刻は目が見えない人にも実際のかたちを正確に伝える芸術であり、平面のなかに別の世界が存在するかのように見せる虚構としての絵画よりも優れている、とするロジックだ。 もっと読む