コヨーテ歩き撮り#46
何だかわかる? ジャガイモじゃないよ、甜菜(ビート)です。砂糖の原材料が砂糖黍からこれに代わったとき、熱帯の産物だった砂糖がヨーロッパでも北米でも作れるようになり、劇的に安くなった。世界史の1ステージの終了でした。
すが・けいじろう 詩人。明治大学理工学部教授(批評理論)、大学院プログラム「場所、芸術、意識」担当。主な著書に『コロンブスの犬』『狼が連れだって走る月』(いずれも河出文庫)、『本は読めないものだから心配するな』『ストレンジオグラフィ』(いずれも左右社)、『斜線の旅』(インスクリプト、読売文学賞)ほか。詩集に「Agend’Ars」4部作および『数と夕方』『狂狗集』(いずれも左右社)、『犬探し/ 犬のパピルス』(Tombac) 、Transit Blues (University of Canberra) など。これまでに10数カ国の詩祭や大学で招待朗読を行なってきた。2013 ~ 14年、文芸誌「すばる」(集英社)に旅先の写真と文章からなる「旅ときりぎりす」を連載。
何だかわかる? ジャガイモじゃないよ、甜菜(ビート)です。砂糖の原材料が砂糖黍からこれに代わったとき、熱帯の産物だった砂糖がヨーロッパでも北米でも作れるようになり、劇的に安くなった。世界史の1ステージの終了でした。
南半球では季節が逆転。早春のオーストラリア国立博物館(キャンベラ)です。高原地帯の雲の動きは、まるで海の上みたい。はっと立ち止まるくらいきれいな光でした。
カンガルー大陸ではカンガルーが王様。住宅地のすぐ裏の山も、かれらのテリトリーです。薄暮とともに行動開始、草をもりもり。Crepuscular (薄暮性)という言葉を改めて反芻しました。
豚の挽肉にたまねぎを混ぜて生で食べるのがメット。ドイツ以外では食べる気がしないけれど、ドイツでは最高においしい。蜜よりも肉を好む蜂がすかさずやってきました。ドイツ、カッセルで。