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コロナ時代の疫学レビュー

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コロナ時代の疫学レビュー 8月 03日, 2021 坪野吉孝

コロナ時代の疫学レビュー
第4回 ランダム化比較対照試験の理論――ランダム化・バッドラック・エクイポイズ

疫学研究において、最も信頼性が高いといわれる「ランダム化比較対照試験」とは、どういう研究方法なのでしょうか。今回は、高い信頼性を担保するためにとられている手法と、その理論的背景を解説していただきました。世にあふれる医療情報を読み解くためにも、スタンダードとなる知識のベースをこの機会にぜひ。[編集部]

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コロナ時代の疫学レビュー 7月 20日, 2021 坪野吉孝

コロナ時代の疫学レビュー
第3回 「重症化」予防がワクチンの目的か?――ファイザー社ワクチンのランダム化比較対照試験②

1年かからずに開発され、実用化された新型コロナウイルス・ワクチン。その画期的な成果は前回の記事からもわかるとおり。とはいえ、もちろん完全無欠なわけではありません。ひとつの論文で、ワクチンの効果の何が明らかになり、何がわかっていないのか。今回はそこを見ていきます。[編集部]

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コロナ時代の疫学レビュー 7月 06日, 2021 坪野吉孝

コロナ時代の疫学レビュー
第2回 パンデミックの転換点を、300語で読む――ファイザー社ワクチンのランダム化比較対照試験①

坪野吉孝さんの論文レビューが、今回から本格的に始まります。まずはなんと言っても新型コロナウイルス感染症対策の要であるワクチンについて。ワクチン接種済みの方もこれからの方も、研究成果の一端をぜひ味わってください。[編集部]

 新型コロナウイルス感染症によるパンデミック対策の転換点となったのは、米国ファイザー社とドイツのビオンテック社が開発したmRNAワクチンの開発の成功だった。
 ワクチンの有効性と安全性を評価した臨床試験の論文が『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』(NEJM)にオンライン公開されたのは2020年12月10日。筆者はこの日にさっそく論文を読み、これは歴史的な研究成果になると、しばし想いにふけった。……

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コロナ時代の疫学レビュー 6月 29日, 2021 坪野吉孝

コロナ時代の疫学レビュー
第1回 感染と情報の爆発

2020年にはじまった新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の拡大以降、いろいろな点で「疫学」が注目されています。病院の診療科目としてはなじみがありませんが、医療の基礎を支える大事な分野です。日本疫学会では「明確に規定された人間集団の中で出現する健康関連のいろいろな事象の頻度と分布およびそれらに影響を与える要因を明らかにして、健康関連の諸問題に対する有効な対策樹立に役立てるための科学」と定義しています。この連載では、そんな疫学をご専門にして、長らく文献レビューに携わってきた坪野吉孝さんが、Covid-19に関連する文献を通して、疫学の基本的な理論をご紹介くださいます。[編集部]

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