ジャワ島の伝統的影絵芝居といえばワヤン・クリ。人形はきれいに彩色されて、芝居はスクリーンの前で上映される。表から見ればカラフルな世界、裏から見ると影絵。王族たちは表に、庶民は裏に。
 
Wayang klit is the traditional puppet theater in Java. Flat puppets such as this one is used. Puppets are beautifully colored and the performance takes place in front of a screen. Seen from the recto the world is colorful and from the verso it is all shadows. The sultan and his entourage see the former, the commoners the latter.

About the Author: 管啓次郎

すが・けいじろう  詩人。明治大学理工学部教授(批評理論)、大学院プログラム「場所、芸術、意識」担当。主な著書に『コロンブスの犬』『狼が連れだって走る月』(いずれも河出文庫)、『本は読めないものだから心配するな』『ストレンジオグラフィ』(いずれも左右社)、『斜線の旅』(インスクリプト、読売文学賞)ほか。詩集に「Agend’Ars」4部作および『数と夕方』『狂狗集』(いずれも左右社)、『犬探し/ 犬のパピルス』(Tombac) 、Transit Blues (University of Canberra) など。これまでに10数カ国の詩祭や大学で招待朗読を行なってきた。2013 ~ 14年、文芸誌「すばる」(集英社)に旅先の写真と文章からなる「旅ときりぎりす」を連載。
Published On: 2024/9/9