ここでカスターが死んだ。1876年6月25日、モンタナ州リトルビッグホーンの戦い。スー、シャイアン、アラパホの部族連合軍に奇襲をしかけたアメリカ合衆国陸軍のカスター隊225名が全滅した。以後、合衆国は容赦ないインディアン殺戮をいっそう激化させる。ためらいなきジェノサイドへ。
 
Little Bighorn, Montana. This is where George Armstrong Custer died on June 25, 1876. Custer’s command attempted a surprise attack on the intertribal camp of the Sioux, Cheyenne, and Arapaho. All of the 225 US soldiers led by Custer were killed, including the colonel himself. After this, the US Army aggravated their genocidal war on native tribes.

About the Author: 管啓次郎

すが・けいじろう  詩人。明治大学理工学部教授(批評理論)、大学院プログラム「場所、芸術、意識」担当。主な著書に『コロンブスの犬』『狼が連れだって走る月』(いずれも河出文庫)、『本は読めないものだから心配するな』『ストレンジオグラフィ』(いずれも左右社)、『斜線の旅』(インスクリプト、読売文学賞)ほか。詩集に「Agend’Ars」4部作および『数と夕方』『狂狗集』(いずれも左右社)、『犬探し/ 犬のパピルス』(Tombac) 、Transit Blues (University of Canberra) など。これまでに10数カ国の詩祭や大学で招待朗読を行なってきた。2013 ~ 14年、文芸誌「すばる」(集英社)に旅先の写真と文章からなる「旅ときりぎりす」を連載。
Published On: 2024/10/7