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観測問題

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虚構世界はなぜ必要か? SFアニメ「超」考察 12月 07日, 2016 古谷利裕

虚構世界はなぜ必要か?SFアニメ「超」考察
第12回 量子論的な多宇宙感覚/『涼宮ハルヒの消失』『ゼーガペイン』『シュタインズゲート』(2)

つまり、『涼宮ハルヒの消失』という物語は、長門有希の決断やキョンの決断をめぐる物語というより、二つのあり得る世界が「現実」という唯一の座を奪い合っている物語と言えそうです(二つの世界の勝敗を判定するのは、偶然なのでしょうか、ハルヒなのでしょうか)。その時に登場人物たちは、「いま・ここ・わたし」として、出来事についての情報を単線的な順路に沿って知って行く、一つの視点にすぎないものになるでしょう。

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虚構世界はなぜ必要か? SFアニメ「超」考察 11月 16日, 2016 古谷利裕

虚構世界はなぜ必要か?SFアニメ「超」考察
第11回 量子論的な多宇宙感覚/『涼宮ハルヒの消失』『ゼーガペイン』『シュタインズゲート』(1)

ここで問題として取り上げたいのは、ハードサイエンスとしての物理学そのものではなく、物理学の発展によって、私たちの世界観がどのように影響され、揺るがされているのかということについてです。リアリティの基底としての世界観とは、私たちが「何を現実として信じ得るのか(何をリアルと感じるのか)」を下支えしているフィクション(信念)の枠組みだ、と言えるでしょう。つまり私たちは、「現実」を信じるために、出来事に現実感を与える何かしらのフィクションを必要としているということです。しかしそれはあくまでフィクションとしての枠組みなので、より強く現実的なものの出現(ここでは、数学やブラックホールが観測されたこと)によって否定され、書き換えざるを得なくなることがあるのです。

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