管啓次郎

About 管啓次郎

すが・けいじろう  詩人。明治大学理工学部教授(批評理論)、大学院プログラム「場所、芸術、意識」担当。主な著書に『コロンブスの犬』『狼が連れだって走る月』(いずれも河出文庫)、『本は読めないものだから心配するな』『ストレンジオグラフィ』(いずれも左右社)、『斜線の旅』(インスクリプト、読売文学賞)ほか。詩集に「Agend’Ars」4部作および『数と夕方』『狂狗集』(いずれも左右社)、『犬探し/ 犬のパピルス』(Tombac) 、Transit Blues (University of Canberra) など。これまでに10数カ国の詩祭や大学で招待朗読を行なってきた。2013 ~ 14年、文芸誌「すばる」(集英社)に旅先の写真と文章からなる「旅ときりぎりす」を連載。

コヨーテ歩き撮り#81

春のイスタンブル。肌寒い小雨の中、丘を登りつめるころには青空に変わり、そこにアヤソフィア(ハギア・ソフィア)が聳えたっていました。輝く建築。東方正教会、カトリック、モスク、そして世俗化。この場所を流れていった千数百年が、たちどころに甦ってくる思いです。

コヨーテ歩き撮り#77

青空を見ていると自分が帰ってゆくところがあるような気がする、みたいなことを書いた詩人がいたじゃない。その気持ちもわかるけれど、ほんとうはヒトは空には全面的に拒絶されている、閉め出されている。帰ってゆくべきところがあるとすれば、それは海。陽光がゆれ無限のパターンを生む、光の海。ハバナにて。

コヨーテ歩き撮り#74

本格的エチオピア料理! それぞれの煮込み料理、ぜんぶ味がちがいます。テフという穀物から作る、インジェラという酸味のある発酵パン(パンではない)を適当な大きさにちぎって、手で巻いて食べます。巻いた手で食べさせてあげるのが、同席する人々への親愛のしるし。東京の一角で、エチオピア・ディアスポラの人々に教わりました。

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