憲法学の散歩道第39回 アラステア・マッキンタイアの理念と実践
エミール・ペロー=ソウシン(Émile Perreau-Saussine)は、パリ社会科学高等研究院で博士号を取得した後、ケンブリッジ大学で政治思想史を講じた。彼の著書に『アラステア・マッキンタイア──知的伝記』がある。彼はさらにマッキンタイアをテーマとする雑誌の特集を企画したが、特集が刊行される前の2010年、37歳で逝去した。……
エミール・ペロー=ソウシン(Émile Perreau-Saussine)は、パリ社会科学高等研究院で博士号を取得した後、ケンブリッジ大学で政治思想史を講じた。彼の著書に『アラステア・マッキンタイア──知的伝記』がある。彼はさらにマッキンタイアをテーマとする雑誌の特集を企画したが、特集が刊行される前の2010年、37歳で逝去した。……
テクサス大学のゲイリー・ジェイコブソン教授が提示した概念に、戦う立憲主義(militant constitutionalism)と従順な立憲主義(acquiescent constitutionalism)の区別がある。戦う立憲主義は、従前の社会のあり方、政治のあり方を変革し、新たな政治社会を樹立しようとする。従順な立憲主義は、それまでの社会秩序、政治体制をそのまま受け入れ、それを成文化する。ある国の憲法典をとり上げたとき、それが100%戦う憲法であることは稀であろうし、逆に100%従順であることもまず考えられない。とはいえ、おおよその傾向を区別することはできる。 日本国憲法は、相当程度、戦う憲法である。……