本たちの周辺 法律実務書サポート

《法律実務書MAP》
フェア開催情報&企画趣旨

 
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 勁草書房では2015年8月より、法律実務に直結する実践的な書籍を刊行すべく「勁草法律実務シリーズ」をスタートさせました。このたび、シリーズ第5弾となる『消費者行政法』の刊行を期に、編著者の大島義則さんプロデュースによる法律実務書のブックフェアを開催する運びとなりました。こちらのページでは、大島さんをはじめ法律実務で活躍する若手・中堅弁護士が選書・執筆した計28ページに及ぶブックガイドの一部を紹介してまいります。
 ブックガイドはフェア開催店の店頭で無料配布しております。ぜひこの機会にご来店ください。

 
■開催店および日程
東京:2016年9月12日~10月16日 八重洲ブックセンター本店(JR東京駅八重洲南口)→HP
大阪:2016年9月19日~10月9日 紀伊國屋書店梅田本店(JR大阪駅・阪急梅田駅)→HP
福岡:2016年10月1日~31日 ジュンク堂書店福岡店(市営地下鉄空港線天神駅) →HP
※上記の店舗以外で開催する予定はございません
 
■フェア&ブックガイド構成
Ⅰ 法律実務の基本スキル  Ⅴ 企業法務
Ⅱ 文献収集及び証拠収集  Ⅵ 家事
Ⅲ 一般民事        Ⅶ 刑事
Ⅳ 固有の法務分野     Ⅷ 行政
 
■ブックガイド監修・執筆
全章 大島義則
分野監修・コラム執筆
・北周士(Ⅰ法律実務の基本スキルⅡ文献収集及び証拠収集)
・三輪記子(Ⅲ一般民事)
・松尾剛行(Ⅳ固有の法務分野Ⅴ企業法務)
・佐藤正子(Ⅵ家事)
・野田隼人(Ⅶ刑事)
・伊藤建(Ⅷ行政)
 
 

はじめに――法律実務書MAPの企画趣旨
 
 世の中には、法律を使って仕事をする方が、たくさんいらっしゃいます。たとえば、①法曹三者である弁護士・検察官・裁判官以外にも、②弁理士、司法書士、行政書士等の法律専門職に就かれる方、③会社の法務担当者、公務員等の組織の中で法律を用いられる方がいるでしょう。
 法律実務は職人芸の一種であり、仕事道具である法律実務書の良し悪しにより仕事の質が決まることがあります。一流のシェフが包丁にこだわるように、法律実務家も仕事道具である法律実務書にはこだわります。一方で、日々、法律実務書は無数に出版されており、法律実務書の出版洪水の中でどれが「定評のある」法律実務書なのかを判断することは容易ではありません。
 本ブックフェアは、法律実務で活躍している若手・中堅弁護士が「定評ある法律実務書」の選書を行い、法律実務に就かれる方の一助となすために企画されました。本ブックフェアの会場で配布される本ブックガイドでは、法律実務の土台となる基本スキルを身に着けるために役立つ法律実務書を紹介した上で、法律実務の多様な事件類型に沿って法律実務書を紹介します。
 本ブックガイドは弁護士の大島義則が執筆を行った上で、各分野を得意とする弁護士に監修をお願いしました。また監修者である若手・中堅弁護士のみなさまには本ブックガイドの監修のほか、「法律実務に効くこの一冊!」と題するコラムを投稿してもらっています。
 このブックフェアを通じて、法律実務に役立つ1冊に巡り合えた方がいれば、企画者としては望外の喜びです。
 
大島義則
弁護士(長谷川法律事務所)、慶應義塾大学大学院法務研究科講師(非常勤、公共政策法務フォーラム・プログラム担当)。元消費者庁総務課課長補佐(情報公開・個人情報保護・公益通報担当、2012年2月~2014年1月)。主な著書として、『消費者行政法』(勁草書房、2016年、共編著)、『憲法ガール』(法律文化社、2013年)、『行政法ガール』(法律文化社、2014年)、『憲法の地図』(法律文化社、2016年)等。 
 

 
 
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【勁草法律実務シリーズ】
shohishagyoseiho_shoei大島義則ほか編著『消費者行政法』
安全法、取引法、表示法、個人情報保護法の分野において、行政庁はどのような法執行を行っているのか。また、その法執行を受ける企業はどのような対応をすべきであるのか。現役消費者庁職員および元職員の弁護士が解説する画期的法律実務書。企業法務担当者、法律実務家、行政職員等必携。2016年8月刊。
internetmeiyokison_shoei松尾剛行著『最新判例にみるインターネット上の名誉毀損の理論と実務』
時に激しく対立する「名誉毀損」と「表現の自由」。どこまでがセーフでどこからがアウトなのか、2008年以降の膨大な裁判例を収集・分類・分析したうえで、実務での判断基準、メディア媒体毎の特徴、法律上の要件、紛争類型毎の相違等を、想定事例に落とし込んで、わかりやすく解説する。2016年2月刊。
keiyakunohomu喜多村勝德著『契約の法務』
契約法の基礎、契約書文例の詳細な検討はもちろん、裁判例の考え方を丁寧に紹介しつつ、契約法における民事訴訟法上の論点を解説する。さらには、ユニドロワ原則、債権法改正、契約交渉のポイントも加え、契約法務の全体像を立体的に示す。法曹以外の読者も想定し、法的概念の基本から丁寧に説き起こし、あらゆる場面に応用可能な「契約力」の土台をつくる。2015年8月刊。
kazokuhokommentar大塚正之著『臨床実務家のための家族法コンメンタール(民法親族編)』
条文を本当に理解するとは、どのようなことをいうのか。実務の現場で条文を使いこなせるようになることを目的として、実際にどのように条文が活用されているのかを明らかにしつつ、丁寧に逐条解説を施す。弁護士、司法書士等の法律実務家、調停委員、ADRにかかわる方必携。2016年1月刊。
genshiryokusonbai第一東京弁護士会災害対策本部編『実務 原子力損害賠償』
東日本大震災、それにともなう福島第一原子力発電所事故から約5年、この間が積み上げた「原子力損害賠償紛争解決センター」への申立てによる賠償問題解決のノウハウを示す。避難指示による避難・自主避難による損害、営業損害、風評被害、避難関連死等、気になるポイントをわかりやすいQ&A形式で解説。2016年2月刊。