夢をかなえるための『アントレプレナーシップ』入門
㉕起業家教育が目指すこと(1)
起業家教育は起業活動を活発にするために、また、起業家に対する評価を高めるために必要なものです。では、起業家教育とはどのようなものでしょうか。今回は、起業家教育が期待を裏切ってしまうような結果に終わるのはなぜか、求められる起業家教育とは何か、を考えていきます。
たかはし・のりゆき 1956年北海道生まれ。1980年慶應義塾大学経済学部卒業。同年国民金融公庫(現日本政策金融公庫)入庫。1998年バブソン大学経営大学院(MBA)修了。2003年より武蔵大学経済学部教授。2015年より同大学経済学部長(2017年まで)。2022年より同大学学長。主著は、『起業学の基礎』(勁草書房)、『アントレプレナーシップ入門』(共著、有斐閣)などがあり、訳書としては『アントレプレナーシップ』(共訳、日経BP社)などがある。日本ベンチャー学会清成忠男賞審査委員長、日本中小企業学会幹事、企業家研究フォーラム理事、グローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM)日本チームリーダーなどを兼任。
起業家教育は起業活動を活発にするために、また、起業家に対する評価を高めるために必要なものです。では、起業家教育とはどのようなものでしょうか。今回は、起業家教育が期待を裏切ってしまうような結果に終わるのはなぜか、求められる起業家教育とは何か、を考えていきます。
直接金融の中でも新株発行による資金調達には、それに伴う落とし穴があります。それは発行済み株式の希薄化(dilution)です。今回は実話をもとに「希薄化」の実際に迫ります。
直接金融による資金調達には資金提供者と資金調達者(アントレプレナー)の2つのアクターが存在します。この2つのアクターが出資という行為によってつながっています。そこには間接金融の欠点を補う仕組みがあります。しかしまた、リスクが存在することも事実です。今回は直接金融による資金調達に潜むリスクについて説明します。
資金調達には前回までにお話した間接金融と今回お話する直接金融があります。今回は直接金融の中でも「出資」に焦点を当てて話を進めます。「出資」の構造を明らかにし、出資提供側の論点を整理します。
今回は、第20回で紹介した「間接金融による資金調達」の欠点をいかに克服していくか、という点について説明します。さらに次回、間接金融よりも規模が大きくなるといわれる「直接金融による資金調達」について説明します。[編集部]