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動画「インテレクチュアル・ヒストリー入門」の公開


 
勁草書房のBH叢書は、インテレクチュアル・ヒストリーを読者の皆さんに紹介することを目的としています。2013年の発刊から足かけ7年、海外の研究者による重要な著作2冊、そして国内の研究者によるオリジナル作品の3冊で、すでに5冊が刊行されています。なかでも、インテレクチュアル・ヒストリーの新潮流を牽引するアンソニー・グラフトンによる『テクストの擁護者たち:近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』は、各方面から高い評価をいただいています。
 
「ところで、インテレクチュアル・ヒストリーとは何ですか?」という質問を、これまでにも多くの方々からいただいています。この質問に応えるべく、2019年夏に東洋大学でおこなった講義をもとに動画「インテレクチュアル・ヒストリー入門」(約70分)を作成してみました。講義の機会をくださったアダム・タカハシさん、ありがとうございます。
 
動画では、インテレクチュアル・ヒストリーという用語について説明し、19世紀末にドイツで生まれた「精神史」、1940年代にアメリカで生まれた「観念史」、1970年代にイギリスで生まれた「観念の社会史」の流れをあとづけ、グラフトンの『テクストの擁護者たち』を中心に1990年代以降にアメリカから世界にひろがっている新潮流について解説します。
 
BH叢書では、グラフトンの師アルナルド・モミリアーノによる主著の出版を準備しています。グラフトンの作品をより良く理解するため、そしてインテレクチュアル・ヒストリーの源流を理解するためには、かかせない一冊となるでしょう。(ヒロ・ヒライ)
 
 

 

『テクストの擁護者たち』coverアンソニー・グラフトン著、ヒロ・ヒライ監訳、福西亮輔訳
『テクストの擁護者たち:近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』
A5判・528ページ・本体7,500円

 
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このページでは、ヒロ・ヒライ監修の bibliotheca hermetica 叢書(BH叢書)とその関連書についての紹介やイヴェント、読書会の情報をまとめていきます。