ジョセフ・ラズ

ジェイソン・ブレナン『投票の倫理学』ブックガイド:
投票についてより広く深く考えるための21冊

このほど刊行されました『投票の倫理学:ちゃんと投票するってどういうこと?(上・下)』を理解するのに役立つブックガイドを同書の訳者4名に作成いただきました。論争的な内容であるからこそ、かたよった見方に陥ることなく、学術的にきちんとしたかたちで受け取っていただきたい、そんな思いから公開します。PDF版も用意しました。書店のみなさまからご依頼いただければ紙版もお届けします。ご活用ください。【編集部】

By |2025-03-21T17:50:29+09:002025/3/21|本たちの周辺|

憲法学の散歩道
第43回 内的か外的か、そしてそれは問題なのか

 憲法学、もう少し広くとって法律学の世界では、内的か外的かが、いろいろな局面で問われる。H.L.A.ハートは、規範一般について、内的視点と外的視点とを区別した。  規範に則した行動には、内的側面と外的側面とがある。  毎週末に、新宿のデパートに出かける習慣のある人がいるとしよう。……

憲法学の散歩道
第28回 法律を廃止する法律の廃止

今回は、少々頭の体操の様相を帯びている。新世社から刊行されている拙著『憲法』は、現在第8版である。その448頁に次のような括弧書きの注釈がある(章と節の番号で言うと14.4.5)。 もっとも、19世紀半ばまでのイギリスでは、ある法律を廃止する法律が廃止されると、元の法律は復活するという法理が通用していた。法令の「廃止」がどのような効果を持つかは、個別の実定法秩序が決定する問題であって、概念の本質や論理によって一般的に決まる問題ではない。  これは、いわゆる違憲判決の効力論に関する注釈である。違憲判決の効力という標題の下で通常議論されているのは、法令違憲の判断が最高裁によって下された場合、その法令の身分はどうなるかである。……

憲法学の散歩道
第24回 道徳と自己利益の間

 ジョゼフ・ラズはイスラエルの出身である。H.L.A. ハートの指導の下、博士号を取得してオクスフォード大学で長く法哲学を教え、現在はコロンビア大学とロンドン大学キングズ・コレッジの教授を務めている。2018年には、東洋のノーベル賞とも言われる唐奨(Tang Prize)の「法の支配」部門を受賞した。  彼に「道徳と自己利益」という論稿がある。彼の論稿の多くがそうであるように、かなり屈曲した議論が展開されている。結論は、おそらく、多くの人にとって意外なものである。……

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