ナルキッソス

掌の美術論 第20回
顔に触れる――彼女たちの仮面を介して(中編)

芸術関係の文章の中でも、芸術家の伝記は比較的人気のあるジャンルと言ってよいだろう。それは作品だけでなく作者そのものに、人々が魅力を感じるからだ。よく書けた伝記やドキュメンタリー映画は実際、その人のプライベートや内面を垣間見せることによって親しみを抱かせてくれる。だがときにはそこに現れる人格の一貫性のなさに戸惑うこともある。マリー・ローランサンはその一人である。

By |2026-06-12T11:38:11+09:002024/10/28|連載・読み物, 掌の美術論|

掌の美術論 第19回
顔に触れる――彼女たちの仮面を介して(前編)

好きな仮面を好きな時にかぶることができれば、とても楽だ。それは本当の感情を隠し、演じられた人格(ペルソナ)のみを人々に見せる。だが仮面が剥がれなくなってしまうことほど恐ろしいものはない。なぜなら人は、「自分とは誰か」ということを確認するとき、人の目に映った自分の姿について問わずにはいられないからだ。……

By |2026-06-12T11:40:44+09:002024/9/2|連載・読み物, 掌の美術論|
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