本たちの周辺

「認識論はいまどうなっているのか?」
戸田山スケッチブック大公開~上の巻~

 

2020年10月25日に、上枝美典著『現代認識論入門』とジョン・グレコ(上枝美典訳)『達成としての知識』の刊行を記念して、本屋B&Bの主催にて行われたオンラインイベント、上枝美典×戸田山和久×伊勢田哲治「認識論はいまどうなっているのか?――過去、現在、そして未来へ」。
 
上枝美典先生の対談相手として、『現代認識論入門』が刊行されるまで長らく日本で唯一の認識論の入門書だった『知識の哲学』の著者である戸田山和久先生、また司会として『認識論を社会化する』の伊勢田哲治先生をお招きし、非常に豪華な顔ぶれで認識論について語り合う鼎談となりました。
 
このなかで、戸田山先生が『現代認識論入門』の読みどころをスケッチブックに書いた手書きのフリップで示してくださったのですが、これが本当に素敵だったんです! スケッチブックを使うというアイディアは、少し前のイベントで物理学者の谷村省吾先生が使っておられたのを見て、「いいな、俺もやってみよう」と思ったからとのこと。
 
せっかくなのでたくさんの方に見ていただきたいということで、簡単な説明を添えてここで3回にわけて公開させていただきます。イベントに参加された方はもちろん、『現代認識論入門』をこれから読もうという方、理解を深めたい方も必見です!【編集部】

 
 

「認識論はいまどうなっているのか?」戸田山スケッチブック大公開~上の巻~
――上枝美典『現代認識論入門』刊行記念
オンライントークイベントより――

 
 

※画像はクリックで拡大します。

 
①メニュー
 
まずは戸田山先生のお話の組み立てから。

 
②徳とは何ぞや。


 
徳その1 イカス装丁
 
ありがとうございます!

 
徳その2 25isms & much more
 
現代認識論を勉強する人にとって最適、と言っていただきました。

 
徳その3 一貫した物語
 
三国志の曹操の絵だそうです。

 
徳その4 キャラの数々
 
「温度さん」という訳がいい! 吉田戦車のネーミング風。
パン屋の看板娘に惚れているセンパイの活躍に注目。

 
 
と、上の巻はここまで。中の巻は戸田山先生によるゲティア問題の解説です。近日公開しますので、お楽しみにお待ちください。[編集部]
 
戸田山和久(とだやま・かずひさ)
1958年生まれ。1989年、東京大学大学院人文科学研究科単位取得退学。現在、名古屋大学大学院情報科学研究科教授。著書:『知識の哲学』(産業図書)、『論理学をつくる』(名古屋大学出版会)、『新版 論文の教室』(NHKブックス)、『哲学入門』(ちくま新書)、『教養の書』(筑摩書房)、『思考の教室』(NHK出版)ほか。訳書:ラウダン『科学と価値』(勁草書房)、デネット『自由の余地』(名古屋大学出版会)ほか。
 
 
★『現代認識論入門』のたちよみ公開はこちら 》》》「まえがき」と「第1章」1節~4節
★『達成としての知識』のたちよみ公開はこちら 》》》「日本語版へのまえがき」

 
 

ゲティア問題以降、知識とは何かをめぐって認識論はどのような道程を辿ってきたのか。最新の動向までを丁寧に解説する待望の入門書!
上枝美典 著
『現代認識論入門 ゲティア問題から徳認識論まで』

2020年8月発売
A5判・256ページ
本体2,600円+税
ISBN:978-4-326-10283-9 →書誌情報

 
上枝美典(うええだ・よしのり)
1961年生まれ。1990年、京都大学大学院文学研究科単位取得退学。1996年、フォーダム大学大学院哲学科退学。慶應義塾大学文学部教授。著書に『「神」という謎[第二版]』(世界思想社、2007年)、『現代認識論入門』(勁草書房、2020年)、訳書にチザム『知識の理論 第3版』(世界思想社、2003年)、バンジョー&ソウザ『認識的正当化』(産業図書、2006年)ほか。