掌の美術論・最終回
働く手(後編)――とある「仕事」の区切り
前回の記事の最後の部分にちょっとだけ立ち戻り、解説映像『ロバート・モリス 心/身問題』(1995年)でロザリンド・クラウスとロバート・モリスが昔語りをする老人たちを演じていたことを思い出してみよう。それがわざとらしい演出を伴っていたのは、老人の眼差しが本来クラウスにとって、批評家に相応しからぬものだったからである。遠くの過去ばかりを見ようとする老人の眼差しは、美術史家にこそおあつらえ向きだと、彼女は考えていた。クラウスは著書『視覚的無意識』において、影響源を探り当てようとする美術史家の関心を「出典探しのゲーム(game of sources)」と皮肉をこめて呼んだ。
コヨーテ歩き撮り#222
映画館の看板に自分の名前が表示されたのは最初で最後でした。朗読劇『銀河鉄道の夜』を追ったドキュメンタリー映画『ほんとうのうた』(河合宏樹監督)の上映、ケンタッキー州レキシントンの老舗映画館ケンタッキー・シアター(1922年開場)にて。ぼくは舞台挨拶をした。 This is the first and only appearance so far of my name on the marquee of an American movie theater! In 2015, we screened the documentary film “True Song” (dir. Kawai Hiroki) that follows the travel of our reading play “Night on the Milky Way Train.” The theater is the historical Kentucky Theater in Lexington that opened in 1922. Thank you Doug Slaymaker (U of Kentucky) for arranging this event!
ジェイソン・ブレナン『投票の倫理学』ブックガイド:
投票についてより広く深く考えるための21冊
このほど刊行されました『投票の倫理学:ちゃんと投票するってどういうこと?(上・下)』を理解するのに役立つブックガイドを同書の訳者4名に作成いただきました。論争的な内容であるからこそ、かたよった見方に陥ることなく、学術的にきちんとしたかたちで受け取っていただきたい、そんな思いから公開します。PDF版も用意しました。書店のみなさまからご依頼いただければ紙版もお届けします。ご活用ください。【編集部】
Book Review
『チャーチ・レディの秘密の生活』
書評 アメリカ南部料 [...]
あとがきたちよみ
『眠れる主権者――もう一つの民主主義思想史』
「解題」を公開しました。
あとがきたちよみ
『集団的選択と社会厚生 拡大新版』
「新しい序文(2017 年) 社会的選択と本書」「監訳者解題 センの規範的経済学と主著『集団的選択と社会厚生』」冒頭を公開しました。
コヨーテ歩き撮り#221
古い建物の壁一面を使った壁画。さむざむしい春の一日によく合った絵。ケンタッキー州レキシントンにて。 It’s a nice mural drawn all over the wall of a run-down building, matching the gray of a cold early spring morning in Lexington, Kentucky.
あとがきたちよみ
『ケイパビリティ・アプローチとは何か――生活の豊かさを測る』
「はじめに」「第1章 正義を求める女性」冒頭を公開しました。
あとがきたちよみ
『機会の平等――境遇による格差から自由な社会に向けて』
「第1章 イントロダクション」「訳者解説1 よりよき経済社会を志向する知的探求の旅と「機会の平等」論」「訳者解説2 規範経済学への貢献と現代正義理論に与える展望」を公開しました。
あとがきたちよみ
『レヴィナスのユダヤ性』
「はじめに」を公開しました。
あとがきたちよみ
『「小一の壁」を検証する――就学の社会学』
「あとがき」を公開しました。
あとがきたちよみ
『教育哲学講義――子ども性への回帰と対話的教育』
「序論 児童期への回帰としての教育」を公開しました。