政府

憲法学の散歩道
第26回 『アメリカのデモクラシー』──立法者への呼びかけ

 アレクシ・ドゥ・トクヴィルは、ノルマンディーの貴族の家系に生まれた。両親はフランス革命時の恐怖政治下で投獄され、ロベスピエールの失脚がなければ処刑されるところであった。父親は王政復古後の体制で各地の県知事(préfet)を歴任した。  トクヴィルは、3人兄弟の三男として1805年に生まれ、パリ大学で法律を学んだ。1827年には、陪席裁判官(juge auditeur)に任命されている。司法官としての彼の経歴は、1830年の7月革命で中断される。  神の摂理により、フランスにおける権威のすべては国王の一身に存すると前文で宣言する1814年憲章に代わって、1830年憲章は、フランス人の王(Roi des Français)は即位に際し、両院合同会議において、憲章の遵守を誓うものとした(65条)。権力の重心は、王から代議院へと移った。  やむなく新体制への忠誠を誓ったトクヴィルは、しかし、自費でアメリカの行刑・監獄制度の視察に赴きたいと上司に願い出た。……

プライバシーを考える!必読30冊

「プライバシーは守るべき」「荷物検査はプライバシー侵害だ」「犯罪者にプライバシーはいらない」など、昨今いろいろなかたちで叫ばれる私たちの大事な権利、プライバシー。その内容を突き詰めて考えたこと、ありますか? 9・11以降、安全とプライバシーを天秤にかけて、安全を優先する状況のなか、いまこそ、その本質をとらえる必要がありましょう。博覧強記の『プライバシーなんていらない!?』訳者陣により選書された、法学、哲学、文学、幅広い分野にちらばる必読書をまとめたブックガイドをご覧ください。[編集部]

By |2017-10-24T10:30:12+09:002017/10/24|本たちの周辺|

ジャーナリズムの道徳的ジレンマ
〈CASE 12〉取材先からゲラのチェックを求められたら

報道する以上、記事の精度は上げたい、しかし“検閲”につながる危険性もある――。「事前チェック」は媒体によって慣行も異なる上に、最近は一方で「確認」の手間を取材先に投げる傾向も指摘され、入り組んでいます。[編集部]

ジャーナリズムの道徳的ジレンマ
〈CASE 05〉戦場ジャーナリスト、君死にたまふことなかれ

ジャーナリストは現場で難問と向きあい、悩みながら情報を送り出しています。でも彼ら送り手だけで「報道(ジャーナリズム)」が成立するわけではありません。報道をとりかこむ場面も含めて考えてみたいと思います。

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