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連載・読み物

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ごはんをつくる場所には音楽が鳴っていた ー人生の欠片、音と食のレシピー 3月 13日, 2021 仲野麻紀

ごはんをつくる場所には音楽が鳴っていた――人生の欠片、音と食のレシピ〈18皿め〉

フランスへ発った年の4月。当時付き合っていたボーイフレンドの誕生日、そして最後のデートとなった場所は神楽坂。今でこそ賑やかな雰囲気だが、当時はまだひっそりとした空気感が漂っていた。
 
東京メトロ南北線が出来たばかりで、自宅から一本で行ける場所。水面を照らす春光まぶしいお堀沿いのカフェ。以前は東京日仏学院という名称だった、現アンスティチュ・フランセには渡仏前に何度も訪ね、併設した本屋Rive Gaucheでは仏和辞典を買った。よく通った思い出の場所だ。神楽坂上には赤城神社がある。ボーイフレンドの故郷の山を祀るこの地域の氏神。その後、赤城神社の境内にある神楽殿、地下ホールで何度か演奏をすることになったのも何かの縁だろうか。

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憲法学の散歩道 2月 25日, 2021 長谷部恭男

憲法学の散歩道
第17回 アレクサンドル・コジェーヴ──承認を目指す闘争の終着点

 1932年にパリで出会って以降、レオ・シュトラウスとアレクサンドル・コジェーヴは、生涯にわたって対話を続けた。
 アレクサンドル・コジェーヴは、1902年5月11日、モスクワの裕福なブルジョワの家庭に生まれた。彼は1920年、革命の勃発したロシアを逃れ、カール・ヤスパースの下で博士論文を執筆する。
 1926年末、彼はパリに移って研究を続け、1933年から39年まで、高等研究院でヘーゲルの『精神現象学』に関する講義を行った。この講義には、レイモン・アロン、ジョルジュ・バタイユ、アンドレ・ブルトン、モーリス・メルロー・ポンティ、ジャック・ラカン等が出席した。……

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