連載・読み物

憲法学の散歩道
第7回 自然法と呼ばれるものについて

 A. P. ダントレーヴは1902年、ヘクトール・パセリン・ダントレーヴ伯爵の四男として、スイス、フランスとの国境に近いピエモンテ州のアオスタに生まれた。トリノ大学で法学を修めた後、ロックフェラー財団の支援を得てオクスフォードのベルリオール・コレッジで学んだ。彼がオクスフォードで研究対象としたのは、神学者リチャード・フッカーである。1929年、イタリアに帰ったダントレーヴはトリノ大学の講師となり、メッシーナ、パヴィアでの教歴を経て、1938年にはトリノ大学教授となる。しかし、彼は教職を退き、故郷に帰ってレジスタンス運動に身を投じた。解放後の短期間、彼はアオスタの市長を務めている。……

夢をかなえるための「アントレプレナーシップ」入門
④良いものは普及するか

高橋徳行先生の連載第4回です。今回は、ほとんどのアントレプレナーが経験すること、絶対の自信をもって開発した商品やサービスを周りの人になかなか認められないことに着目します。そして、誰もが経験する危機を克服するための多くのヒントを提供してくれる事例を紹介します。[編集部]

コヨーテ歩き撮り#105

フィンランド、森と湖の地帯にある町ラハティのギャラリーで、小島ケイタニーラブの生演奏。「東京のかもめ」! At a gallery in Lahti, a beautiful town among the woods and lakes, my friend Keitaney gave his little solo concert. Seagulls are called "lokki" in Finish. The audience immensely loved one of Keitaney's songs called "Tokion Lokki"!

「名もなき家事」の、その先へ――“気づき・思案し・調整する”労働のジェンダー不均衡
vol.13(最終回) [対談後記]連載の結びにかえて/平山亮・山根純佳

「名もなきケア責任」のジェンダー不均衡をめぐって始まった平山亮さんと山根純佳さんの往復書簡。長きにわたった連載もついに最終回、今回は前回の対談を受け、お二人による対談後記をお届けします。 新型ウイルス感染拡大に伴う世界的「緊急事態」のなかで、要介護者や子どもの生(life)を支えるケアが「家庭内」に求められる現在。このケアの危機を乗り越えるためにすべきこととは。 日々の実践を通じて不平等な構造は変えられるし、私たちは協働のパートナーになれる。この危機のなかで、よりよい社会に向け歩みだすために。[編集部]

「名もなき家事」の、その先へ――“気づき・思案し・調整する”労働のジェンダー不均衡vol.12[対談]社会はケアをどのように分有し、支えるべきなのか/山根純佳・平山亮

「名もなきケア責任」のジェンダー不均衡をめぐって始まった平山亮さんと山根純佳さんの往復書簡連載。ここまで11回にわたり続けられてきた応答の最後を飾る対談を、本編・後記の2回に分けてお届けします。 新型ウイルス感染拡大に伴う世界的「緊急事態」のなかで、生(life)を支えるケアという営みの重さを、私たちは改めて噛みしめています。同時に、切迫した状況でそのケアを担う人びと・担わざるをえない人びとをどのように支えるべきなのか、また、不安と不調に直面し、ケアを待ち望む人びとのニーズにどのように応えていくべきなのかという問いもまた、この上もない喫緊の課題として私たちの眼前に突きつけられています。 社会はケアをどのように分有し、支えるべきなのか。現実を注意深く観察し、よりよい社会を構想するために。[編集部]

憲法学の散歩道
第6回 二重効果理論の末裔

 日本の最高裁の得意技の一つに、付随的制約の法理がある。表現の自由を典型とする精神的自由は、内容に基づいて制約される場合には、その正当化の成否は厳格審査に服するというのが、標準的な考え方である。表現内容に着目した制約は、背後に特定の思想を抑圧しようなどといった不当な動機が隠されている蓋然性が高いし、内容中立的な制約に比べて多様な情報の公正な流通を歪めるリスクも高いからである。  しかし、……

コヨーテ歩き撮り#103

ヘルシンキの劇場で。ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス』って舞台化されたんだっけ? アーサー・ミラーは定番『セールスマンの死』だね。 In front of a theater in Helsinki. I didn't know they made Yuval Noah Harari's best-seller "Sapiens" into a theatrical work! Arthur Miller's, of course, is "Death of a Salesman."

ごはんをつくる場所には音楽が鳴っていた――人生の欠片、音と食のレシピ〈14皿め〉

パリ10区。ジョルジュ・バタイユの作品「マダムエドワルダ」の舞台となったサンドニ門周辺にはトルコ、クルドのコミュニティー地区がある。広汎にくくればグラン・ブルーバードからボン・ヌーベルも入る。この界隈には劇場にブラッセリー、ポルノ映画館に売春宿。20世紀、観劇に精をだしたパリジャンのざわめきは今も、裏通りにあるブラッセリーFloやベルエポック漂うジュリアンの存在にみられる。

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