虚構世界はなぜ必要か?SFアニメ「超」考察
第14回 量子論的な多宇宙感覚/『涼宮ハルヒの消失』『ゼーガペイン』『シュタインズゲート』(4)
虚構世界はなぜ必要か? SFアニメ「超」考察
1月 18. 2017
物語は、世界のなかに何かしらの出来事が生じ、それに対して登場人物たちがどのように反応するのかという形で進むことが多いでしょう。この時、登場人物による世界への働きかけ方、能動性のあり様によって物語の進展の様々な形があるのですが、それはたんに登場人物の特質や能力によって決まるのではなく、その物語世界がどのような構造になっているのかに多くを依存します。世界の仕組みがこのようになっているからこそ、このような働きかけが有効(あるいは無効)になる、というふうに。世界観は登場人物のあり様以上に物語の性質に影響を与えます。