ヴァーミュール『リスクの立憲主義』合評会 後編
2019年12月刊行、エイドリアン・ヴァーミュール(吉良貴之訳)『リスクの立憲主義 権力を縛るだけでなく、生かす憲法へ』(https://www.keisoshobo.co.jp/book/b491626.html)の合評会(2020年7月開催)の記録を論文形式で公開します。本書の位置づけ、憲法学の潮流等、より広く、より深くお読みいただく機会として、合評会に参加した気持ちでご一読ください。[編集部]
2019年12月刊行、エイドリアン・ヴァーミュール(吉良貴之訳)『リスクの立憲主義 権力を縛るだけでなく、生かす憲法へ』(https://www.keisoshobo.co.jp/book/b491626.html)の合評会(2020年7月開催)の記録を論文形式で公開します。本書の位置づけ、憲法学の潮流等、より広く、より深くお読みいただく機会として、合評会に参加した気持ちでご一読ください。[編集部]
2019年12月刊行、エイドリアン・ヴァーミュール(吉良貴之訳)『リスクの立憲主義 権力を縛るだけでなく、生かす憲法へ』(https://www.keisoshobo.co.jp/book/b491626.html)の合評会(2020年7月開催)の記録を論文形式で公開します。本書の位置づけ、憲法学の潮流等、より広く、より深くお読みいただく機会として、合評会に参加した気持ちでご一読ください。[編集部]
ジョゼフ・ラズはイスラエルの出身である。H.L.A. ハートの指導の下、博士号を取得してオクスフォード大学で長く法哲学を教え、現在はコロンビア大学とロンドン大学キングズ・コレッジの教授を務めている。2018年には、東洋のノーベル賞とも言われる唐奨(Tang Prize)の「法の支配」部門を受賞した。 彼に「道徳と自己利益」という論稿がある。彼の論稿の多くがそうであるように、かなり屈曲した議論が展開されている。結論は、おそらく、多くの人にとって意外なものである。……
『神と自然と憲法と』第18章で紹介したように、ジョン・メイナード・ケインズは、世界を支配するのは思想であるとし、それに比べて既得権益の影響は誇張されているとする。これと対蹠的な観点に立つのが、歴史家のルイス・ネイミアである。ネイミアによると、思想や原理と言われるものはすべて、人間の真の動機を覆い隠すためのイデオロギーにすぎない。歴史を動かすものは、別にある。……
フランク・ラムジーは1903年2月22日に生まれ、1930年1月19日、26歳で死去した。死因はレプトスピラ菌(leptospire)の感染による多臓器不全であると推測されている。父親のアーサー・ラムジーは、ケンブリッジ大学モードリン・コレッジで数学を教え、副学寮長(President)も務めた。フランクの弟マイケルは、1961年に第100代のカンタベリー大司教となった。妹のマーガレットは、オクスフォード大学で経済学を教えた。……
「あとがき」を公開しました。
「第17 章 コンテンツ産業と著作権活用(冒頭)」「第22章 著作権法をめぐる国内政治の政治学的分析(冒頭)」「あとがき」を公開しました。
「序にかえて─言論法(情報法)とは何か」「第3講 取材・報道の自由と報道定義(冒頭)」を公開しました。
法史学者のブライアン・シンプソン(Alfred William Brian Simpson)は、1931年にイギリス国教会の牧師の末っ子として生まれた。1951年、オクスフォードのクィーンズ・コレッジに入り、法学を学んだ。1955年から73年まで、リンカーン・コレッジのフェロウを務める。その後、ケント大学教授、ミシガン大学教授等を歴任する。逝去したのは、2011年である。 シンプソンの没後に刊行された著書に『『法の概念』に関する考察』がある。……
フランスの違憲審査機関である憲法院(Conseil constitutionnel)の1958年の創設から1986年にいたるまでの主要な決定の評議の記録が本としてまとめられている*1。どの決定の評議録もすこぶる面白い(憲法学者でない方がお読みになって面白いかどうかは別の話である)。たとえば1971年7月16日の評議と決定は、憲法院の機能自体を根本的に変革したと言われる。……